2019年12月4日
2019年11月9日(土)、日本総合研究所 会長 寺島 実郎氏やETFに精通する専門家、ETF運用会社のスペシャリストを講師に招き、「楽天証券ETFカンファレンス2019~ETFの魅力が全てわかる!プロから学ぶ経済展望とETF徹底活用術~」を開催しました。
一般的な投資信託とは異なり、ETF(Exchange Traded Fund)は、取引所に上場する投資信託として、市場が開いている間は上場株式と同じように自由に売買を行うことができる他、「指値注文」なども利用でき、幅広い商品に投資可能なことから、運用資産残高は世界的に拡大しています。
会場はJR渋谷駅にほど近いベルサール渋谷ファースト。この日も入場待ちの長い列が出来たため、開場予定時間を繰り上げて入場を開始。開演直後の段階でかなりの席が埋まりました。
楽天証券執行役員 兼 株式・デリバティブ本部長 土居 雅紹が挨拶しました。
土居は、「東証に上場する約4,000銘柄の株式の内、3万円程で取引できる株は457銘柄。一方、ETF322銘柄の内、3万円で買える銘柄は全体の70%の224銘柄に及び大変投資しやすい。また、大手ネット証券で初めて2019年10月28日より楽天スーパーポイントで株式やETF、リートも買えるようになった。」と開演冒頭の挨拶で語りました。
最初の登壇者である香川は、新年の株式市場の見通し、2020年の内外の主なリスク要因や経済展望について触れたうえで、流動的で不確実性の高い現在のマーケットの中で、いかにETFを活用して有効な投資戦略を構築していくかについて講演しました。
「世界の投資家が選ぶバンガードETF~インデックス投信の父、ジョン・ボーグルとバンガードの投資哲学~」のテーマで講演する渡邊 雅史氏(バンガード・インベストメンツ・ジャパン ETF戦略部長)。
講演「昨今関心が高まるディフェンシブな投資戦略~SPDR注目銘柄のご紹介~」では、杉原 正記氏(ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ ETF営業部 ETF商品部長)が登壇しました。
講演「ETF市場の展望 ~イノベーション・フォーカスETFに注目!~」では、久保 恵介氏(ゴールドマン・サックス・アセット・マネジメント 投信営業部 部長)。
同様に「Lion-Phillip S-REIT ETFのご紹介」では、Mr.HONG Aik Sai(ライオン グローバル インベスターズBusiness Development)が登壇し、サービスの紹介を行いました。
休憩時間中に賑わいを見せる協賛各社のブースが立ち並ぶ展示会場。各社とも趣向を凝らしたノベルティーグッズや資料・パンフレットを配布しつつサービスをPRしました。多くの来場者がブースに立ち寄ってスタッフから説明を聞いたり、ノベルティーを受け取るなどして休憩時間を過ごしました。
キーノートスピーチ「世界の変調と日本の進路」には、TV番組等各種メディアで活躍中の寺島 実郎氏(日本総合研究所 会長)が登壇。冒頭で今ブームとなりつつある「ジェロントロジー」について触れ、「ジェロントロジーは「高齢化社会工学」と捉えて、高齢者を活用する社会システムの設計を積極的に進めることが重要である。金融の分野においても必要で、そのための情報をこのカンファレンスでぜひ持ち帰ってもらえれば。」と語って講演をスタートしました。
内外のGDP比較による日本の将来、国内の観光、産業、リニア、デジタル・エコノミーなど様々なテーマについて触れた後、「これからの投資戦略を考える上で、アジアダイナミズム、デジタルトランスフォーメーション、およびジェロントロジーに対して、戦略的な視界を切り拓いた企業や個人が成功に近づくのでは」と語って講演を終えました。
「堅調なリート相場を探る~REITに投資する3つのETF~」のテーマで講演する佐々木 康平氏(三菱UFJ国際投信 法人投資家営業部 シニアマネージャー)。
また、講演「ファンドマネージャーが語る!ETF運用実務の舞台裏をご紹介」では、片桐 理景氏(大和証券投資信託委託 パッシブ・ソリューション運用部 シニア・ファンドマネージャー)が登壇して、個人投資家では知りえない実務の裏話などを紹介しました。
講演「金価格!40年ぶりの高値!~今、あえて金ETFへの投資を考える~」に登壇する林 恒氏(三菱UFJ信託銀行 証券代行部 調査役)。
また、「「NEXT NOTES」のラインナップと使い方」では西岡 照泰氏(野村證券 ETFビジネス企画室 Executive Director)が同商品の概要と賢い利用の仕方について講演しました。
講演「ETFのしくみを理解して活用しよう!「低コストのしくみ」「ETF取引のしくみ」では、今井 幸英氏(日興アセットマネジメント ETFセンター長)が登壇し、改めてETFの仕組みについて解説。
また、講演「ETFを活用したポートフォリオ戦略」では、西崎 直之氏(野村アセットマネジメント 投資信託営業本部 ETFグループ マーケティング・マネージャー)が、資産運用におけるETFの活用の仕方について講演しました。
最後の講演「『老後2000万円問題』その後…。」では、山崎 元(楽天証券経済研究所 客員研究員)が登壇し、安い手数料と共にETFの魅力である貸株料について概要を紹介しました。その後、最近にメディアを賑わせた「老後2,000万円問題」を取り上げ、その内実を探りつつ、今後の高齢者の運用上の心構えについて解説。特に高齢の来場者はメモを取りながら真剣な眼差しで聴講する姿が目立ちました。
すべてのプログラムが終了後は『お楽しみプレゼント抽選会』を実施し、カンファレンス2019は盛況の元、1日の日程を終えました。
楽天証券では、国内最大規模の「ETFカンファレンス」やセミナーの開催を通じて、ETFの普及と拡大を目指しています。
コストが安くメリットも多いETFを、一時的な投資目的としての利用のみならず、人生設計のための「資産形成」にも積極的に取りこんでもらおうと、様々な取組を続けています。
(@株式会社グッドウェイの取材を元に編集)