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世界のゲーム関連銘柄特集

モバイルゲームの急速な普及は、ゲーム業界を変えるのか? 米国在住で海外投資に詳しい広瀬隆雄氏に、世界のゲームの関連銘柄についてレポートしていただきました。

目次

世界のビデオゲーム市場

調査会社ガートナーによると世界のビデオゲーム市場の規模は以下のグラフのようになっています。


(出典:調査会社ガートナー)

  • ハンドヘルド … 主に携帯できるゲーム機。ソニー「PSP」や任天堂「3DS」など。
  • ゲーム・コンソル … 主に据え置きできるゲーム機。ソニー「Play Station」、任天堂「Wii」、マイクロソフト「XBOX」など。

同じ統計を、それぞれのプラットフォームのマーケットシェアで見ると以下のようになります。


(出典:調査会社ガートナー)

唯一、モバイルゲームがマーケットシェアを伸ばしていることが分かります。

ソニーのプレイステーションやマイクロソフト(ティッカーシンボル:MSFT)のX-boxに代表されるゲーム・コンソル(据え置き型ゲーム機)による、コアなビデオゲームが「死んだ」わけではありませんが、株式市場の投資家は、とても成長ということに敏感です。

このことからも今後の投資機会を考える上で、先ず最も成長しているモバイル・ベースのカジュアルゲームを重点的に研究する必要が感じられます。

変わるゲームの楽しみ方

調査会社ストラテジー・アナリティックス社によると2012年から2016年にかけて、世界で稼働するスマートフォンの数は11.8億ユニットから30.2億ユニットに成長すると見込まれています。これは年率26.6%の成長ということになります。


(出典:調査会社ストラテジー・アナリティックス社)

次に調査会社IDCは世界の人々が一ヶ月に何時間スマートフォンを使用するかに関し、以下のように予想しています。


(出典:調査会社IDC)

つまりスマートフォンの数も、それからスマートフォンを使う時間も、それぞれ急激に伸びているわけです。

1日24時間という限られた時間の中で、我々がそれをどう過ごすか? という生活習慣について見てみると、興味深い傾向が浮かび上がってきます。

先ず人々がスマートフォンに接する時間は2010年には1日当たり24分にすぎませんでした。それが2013年には2時間21分になっています。一方、テレビ、書籍、雑誌などに費やす時間は余り大きく変わっていません。(出典:調査会社eMarketer)

つまり、ユーザーはちょっと空いた時間を見つけてスマートフォンを触っていることがうかがえるわけです。

カジュアルゲームが他のゲーム形態よりも成長しやすい最大の理由は「忙しくて時間がない」という制約を最も受けにくいからです。

以下は代表的スマートフォンであるアップル(ティッカーシンボル:AAPL)のiPhoneのオペレーティング・システム、iOSでのゲームのシェアを示したグラフです。


(出典:キング・デジタル)

圧倒的にカジュアルゲームが多いことがわかります。

典型的なスマホのユーザーは、別にスマホでゲームだけをプレイしているわけではありません。実際にはフェイスブック(ティッカーシンボル:FB)ツイッター(ティッカーシンボル:TWTR)に代表されるSNS(ソーシャル・ネットワーク)で時間を過ごしたり、音楽を聞いたりしています。

言い換えれば、フェイスブックに代表されるプラットフォームは、カジュアルゲームの会社にとってユーザーのアテンションを奪い合うライバルであると同時に、そのプラットフォームを経由してカジュアルゲームを提供し、マーケティングする共棲的な関係にあるのです。


(出典:キング・デジタル)

プラットフォームに合わせたサービス展開が鍵

スマホによるカジュアルゲームを提供しようとする企業は、そのスマホのオペレーティング・システム(例:iOS、アンドロイドなど)に合わせたゲーム作りをするだけでなく、フェイスブックなどのSNSへの最適化も考えなければいけません。

一例としてフェイスブックが主にノートブックからアクセスされていた時代に短期間で大きな成功を収めたゲーム会社、ジンガ(ティッカーシンボル:ZNGA)は、フェイスブックのユーザーそのものがスマホにシフトしてゆく過程で、その流れにうまく乗ることができませんでした。

ヒット作はどうやって生まれるか?

現在、iPhoneで最もポピュラーなカジュアルゲームは以下のとおりです。

ゲーム名
クラッシュ・オブ・クランズ
キャンディ・クラッシュ・サーガ
ゲーム・オブ・ウォーファイア・エイジ
ヘイデイ
ビッグフィッシュ・カジノ
ファーム・ヒーロー・サーガ
ダブルダウン・カジノ
ペットレスキュー・サーガ
ザ・シンプソンズ・タップアウト
スロットマニア・フリースロット

(出典:キング・デジタル)

このうち太字でハイライトしたゲームはキング・デジタルが提供しています。同社はカジュアルゲームのマネタイゼーション(=売上に結びつけること)で最も成功している例であり、その手法はカジュアルゲーム企業の在り方を研究する上で参考になります。

同社の場合、ゲームはひとつのレベルしかありません。

つまりゲームの難易度でメリハリをつけるのではなく、折角、見知らぬ相手とネット上で対戦するのだから、その特性を生かして、そのユーザーと大体、スキル・レベルが同じような対戦相手を自動的に選別してマッチングするという方法で「相手が強すぎて、面白くない」というような状況を避けています。

また冒頭で説明したように、カジュアルゲームは、ほんのちょっと時間が空いた時にやるものなので、ひとつのゲームの所要時間は三分以内としています。

また、対戦後、どちらが勝ったかをハッキリわかるようにし、ゲーマーの競争心に訴えるゲーム作りを心掛けています。

ゲーマーが上達できなくなり、行き詰った場面で、バーチャル・アイテムと呼ばれる、自分を強くする道具を購入し、それでパフォーマンスを向上することができます。

つまり最初は無料でゲームを楽しんでもらい、ゲーム会社にとってのマネタイゼーションは、このバーチャル・アイテムを販売することで初めて実現するわけです。

キング・デジタルの場合、バーチャル・アイテムを購入しているユーザーは、毎月、17ドル程度をバーチャル・アイテムに注ぎ込んでいるそうです。

ひとつのゲームがヒットし、ランキング上位に浮上しはじめると、大体、7ヶ月くらいかけてユーザー層が広がってゆきます。そこでプレーヤーの数がピークアウトし、後は漸減するわけですが、このピークユーザー数をどう長く維持するか? がゲーム会社の腕の見せ所となります。

このため既存ゲームに隔週くらいのペースで新しいコンテンツを追加するなどの方法が編み出されています。

スマートフォンを利用したゲームは誰もが参入しようとする極めて競争の激しい分野であり、しかも「これだけやっていれば、ヒット作ができる」という確立した成功の方程式のようなものはありません。偶然、ヒットするケースが多いのです。

このため例えばキング・デジタル社の場合、常時180程度のゲームを開発しています。それらのゲームを先ず自社サイトに乗せてみて、ユーザーの反応が良かったものだけをフェイスブック対応、モバイル対応などに順次移行してゆくわけです。これが開発費用を無駄にしない秘けつというわけです。

プロフィール紹介

広瀬隆雄氏
1982年慶應義塾大学法学部卒業。1986年 三洋証券株式会社入社後、S.G.ウォーバーグ証券会社入社(現UBS証券)、ハンブレクト&クイスト証券会社(現J.P.モルガン証券会社)と、常にADRに関連した業務に従事。2003年にBRICsを中心としたエマージングマーケットに特化した投資顧問会社を設立、マネージング・ディレクターとして活躍。

外国株式のリスクと費用について

外国株式等の取引にかかるリスク

外国株式等は、株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。また、為替相場の変動等により損失(為替差損)が生じるおそれがあります。上場投資信託(ETF)は連動対象となっている指数や指標等の変動等、上場投資証券(ETN)は連動対象となっている指数や指標等の変動等や発行体となる金融機関の信用力悪化等、上場不動産投資信託証券(REIT)は運用不動産の価格や収益力の変動等により、損失が生じるおそれがあります。

レバレッジ型、インバース型ETF及びETNのお取引にあたっての留意点

上場有価証券等のうち、レバレッジ型、インバース型のETF及びETN(※)のお取引にあたっては、以下の点にご留意ください。

  • レバレッジ型、インバース型のETF及びETNの価額の上昇率・下落率は、2営業日以上の期間の場合、同期間の原指数の上昇率・下落率に一定の倍率を乗じたものとは通常一致せず、それが長期にわたり継続することにより、期待した投資成果が得られないおそれがあります。
  • 上記の理由から、レバレッジ型、インバース型のETF及びETNは、中長期間的な投資の目的に適合しない場合があります。
  • レバレッジ型、インバース型のETF及びETNは、投資対象物や投資手法により銘柄固有のリスクが存在する場合があります。詳しくは別途銘柄ごとに作成された資料等でご確認いただく、またはコールセンターにてお尋ねください。

※「上場有価証券等」には、特定の指標(以下、「原指数」といいます。)の日々の上昇率・下落率に連動し1日に一度価額が算出される上場投資信託(以下「ETF」といいます。)及び指数連動証券(以下、「ETN」といいます。)が含まれ、ETF及びETNの中には、原指数の日々の上昇率・下落率に一定の倍率を乗じて算出された数値を対象指数とするものがあります。このうち、倍率が+(プラス)1を超えるものを「レバレッジ型」といい、-(マイナス)のもの(マイナス1倍以内のものを含みます)を「インバース型」といいます。

米国株式の信用取引にかかるリスク

米国株式信用取引の対象となっている株式等の株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。米国株式信用取引は差し入れた委託保証金を上回る金額の取引をおこなうことができるため、大きな損失が発生する可能性があります。その損失額は差し入れた委託保証金の額を上回るおそれがあります。また、米国株式信用取引は外貨建てで行う取引であることから、米国株式信用取引による損益は外貨で発生します。そのため、お客様の指示により外貨を円貨に交換する際の為替相場の状況によって為替差損が生じるおそれがあります。

外国株式等の取引にかかる費用

〔現物取引〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引手数料
米国株式 約定代金の0.495%(税込)・最低手数料:0米ドル・上限手数料:22米ドル(税込)
中国株式 約定代金の0.275%(税込)・最低手数料:550円(税込)・上限手数料:5,500円(税込)
アセアン株式 約定代金の1.10%(税込)・最低手数料:550円(税込)・手数料上限なし
※当社が別途指定する銘柄の買付手数料は無料です。
※米国株式の売却時は上記の手数料に加え、別途SEC Fee(米国現地取引所手数料)がかかります。詳しくは当社ウェブページ上でご確認ください。
※中国株式・アセアン株式につきましては、カスタマーサービスセンターのオペレーター取次ぎの場合、通常の取引手数料に2,200円(税込)が追加されます。

〔米国株式信用取引〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引手数料
約定代金の0.33%(税込)・最低手数料:0米ドル・上限手数料:16.5米ドル(税込)
※当社が別途指定する銘柄の新規買建または買返済時の取引手数料は無料です。
※売却時(信用取引の場合、新規売建/売返済時)は上記の手数料に加え、別途SEC Fee(米国現地取引所手数料)がかかります。詳しくは当社ウェブページ上でご確認ください。

米国株大口優遇の判定条件を達成すると、以下の優遇手数料が適用されます。米国株大口優遇は一度条件を達成すると、3ヶ月間適用になります。詳しくは当社ウェブページをご参照ください。

〔米国株式信用取引(米国株大口優遇)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0米ドルです。

  • 米国株式信用取引には、上記の取引手数料の他にも各種費用がかかります。詳しくは取引説明書等をご確認ください。
  • 米国株式信用取引をおこなうには、委託保証金の差し入れが必要です。最低委託保証金は当社が指定する30万円相当額、新規建て時に最低必要な委託保証金率は50%、委託保証金最低維持率(追証ライン)が30%です。委託保証金の保証金率が30%未満となった場合、不足額を所定の時限までに当社に差し入れていただき、委託保証金へ振替えていただくか、建玉を決済していただく必要があります。

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