というわけで、手取りの25%~30%の積立を頑張ろう!ということを何度も言ってきた。一方で「いったい将来いくらあったらいいんだろう」という具体的な金額のことは言ってなかったね。この「最初に目標金額を持って始めること」って、実はすごく大事なことだと思う。
Financial Independenceって、やっぱりピンとこないじゃない。1億円とか2億円とか、あるいはもっとないとダメなんじゃないかって気がしてくる。もう少し現実的な目標金額じゃないと頑張る気にすらならないよね。
じゃあ、そうだな。例えば君らが65歳になった時にいくらくらいのお金があったらいいと思う?65歳で定年退職する時に、ってことね。退職金で家のローンの残りを全部返しちゃったので住む場所の心配はないってことにしよう。僕らもまあ死んだってことにしよう(笑)。つまり親の世話とかも気にする必要ナシ。君らの子供もいたけど、独立していて何の心配もない。つまり2人が夫婦で素敵なセカンドライフを送るスタートタイミングだってことにしよう。はい、想像してみて。
2,000万円?2人で?まあいいや。65歳で2,000万円持ってます、と。
では今度は使う方はどう?月いくらくらいお金使いそう?
20万円?あ、そう。30日で割ると1日当たり6,666円だな。
なるほどね。ということはこういうことだ。
1%の1ヵ月複利で運用しながら毎月月末に取り崩す計算。表示される結果は何らかの商品の運用成果などを約束するものではありません。また、手数料・税金等は考慮していません。
どうだろう。引き出し可能年数が8.7年ということは、2,000万円を銀行に置いておいて毎月20万円ずつ引き出していくと9年経たないうちに残高がゼロになるという計算結果ですよ。9年後には2人は路頭に迷わなくてはならない!と。だってそうだよね。単純に2,000万円を240万円で割り算しただけ。別に悪気はないのよ。
2,000万円ってすごい大金だよね。宝くじでも当たらないと手に入らないイメージあるよね。でもさ、いざセカンドライフで使っていこうと思ったら、全然弱いよね。ビックリするよね。いったいいくらあったら安心と言えるんだろう。この表を見てみて。
1%の1ヵ月複利で運用しながら毎月月末に取り崩す計算。表示される結果は何らかの商品の運用成果などを約束するものではありません。また、手数料・税金等は考慮していません。
これは期間の方を20年間に固定して、つまり65歳からなら85歳までに毎月いくらずつなら使っていけるんだろう、という表。2,000万円なら、さっき月に20万円使うって言ったのを9万2,000円に抑えられれば無事85歳まで持つってことだよね。
でももし3,000万円あったら、月13万8,000円ずつ使うことができる。20年間ずっと。ちなみにこの計算では年利1%の預金に置いておいて、毎月取り崩していく計算にした。今の銀行預金にはそんな利率は付かないけど、君らが65歳になるずっと先の金利なんて分からないから適当に1%にしてみた。もし今と変わらない超低金利時代だったとしたら、取り崩せる金額はこれより小さくなるってことだよね。
さあ、もし5,000万円あったとしたらどうだ。月23万円だって。すごいね。逆にさっき君が月20万円使いたいって言ったってことは、持っているべきお金は2,000万円じゃなく5,000万円だったってことだね。
さてさて、この表を見て2人はどう思っただろうか。すごく単純な計算なんだけど、僕はこの表から考えることって、大げさでも何でもなく、人生設計をすることと等しいと思う。さっきのFinancial Independentって、なんだかカッコいいけどイマイチ意味が分からなかったよね。
当たり前だけどお金って、使うために持ちたいんだよね。それを使って人生を安心して送り、さらにはより豊かにしてこそ意味がある。いくらお金を持っていても、それを使えずに死んでしまったとしたら、通帳の上の記号を見て満足してただけだよね。つまり不必要にたくさんのお金なんて、僕はいらないと思うわけ。
自分にとっての必要なだけを持ち、しっかりと意味ある使い方をするってこと。「Die with ZERO」(ゼロで死ね)っていう本が数年前に流行ったんだけど、僕はまさにそれを目指すね。悪いけど君たちには一切残さずに(笑)、お母さんと2人で使い切って死にたい。
そう考えると目標は3,000万円で十分。もし5,000万円に到達してたら最高、って感じだ。3,000万円なら月13万8,000円、5,000万円なら月23万円を20年にわたって取り崩せるお金ってことだ。それで十分だと思う理由は、公的年金で最低限の暮らしができると思うから。
年金で生活をし、月13万8,000円、つまり1週間あたり3万5,000円をすべてプラスアルファの楽しみに使う。あるいは月23万円なら週6万円くらいが使える。最高だよね。
こう言うと「お父さんたちはそうでしょうけど、私たちは違うんだよ。年金なんてアテにできないんだから」って言うんだと思う。どうして日本人にはここまで年金不信が根付いてしまったんだろう。今日は時間ないけど、それは間違いです。また次回に。
投資信託は、商品によりその投資対象や投資方針、買付手数料等の費用が異なりますので、当該商品の目論見書、契約締結前交付書面等をよくお読みになり、内容について十分にご理解いただくよう、お願いいたします。
各商品は、銘柄ごとに設定された買付又は換金手数料(最大税込4.40%)およびファンドの管理費用(含む信託報酬)等の諸経費をご負担いただく場合があります。また、一部の投資信託には、原則として換金できない期間(クローズド期間)が設けられている場合があります。
買付・換金手数料、ファンドの管理費用(含む信託報酬)、信託財産留保額以外にお客様にご負担いただく「その他の費用・手数料等」には、信託財産にかかる監査報酬、信託財産にかかる租税、信託事務の処理に関する諸費用、組入有価証券の売買委託手数料、外貨建資産の保管等に要する費用、受託会社の立替えた立替金の利息等がありますが、詳細につきましては「目論見書」で必ずご確認いただきますようお願いいたします。
また、「その他の費用・手数料等」については、資産規模や運用状況によって変動したり、保有期間によって異なったりしますので、事前に料率や上限額を表示することはできません。
投資信託は、預貯金とは異なり元本が保証されている金融商品ではありません。下記コンテンツでは、毎月分配型ファンドの分配金の支払われ方および通貨選択型の収益に関するご案内をしております。投資家の皆様につきましては、当該ファンドへの投資をご検討なさる前にぜひご確認くださいますようお願い申し上げます。