かつてのような成長の勢いを欠く中国には、もう株式投資の妙味がなくなってしまったのか――。日本人投資家の間では、このところ中国株マーケットに対するネガティブな見方が多くなりました。特に、尖閣問題が表面化した2010年以降は、感情論と相まって中国株への投資を敬遠する動きが加速しています。
しかし、中国のGDP規模は圧倒的です。2010年には日本を抜き去り、米国に次ぐ世界2位に躍進しました。2012年の名目GDPは、米国の15兆6,850万米ドルに対し、中国が8兆2,270万米ドルという状態です。
世界主要国:名目GDPの規模(2012年:10億米ドル) ジェトロ
ここに来て中国経済の成長ペースが減速したとはいえ、なお7~8%の伸びを維持している点を踏まえれば、2020年前後に米国を抜いて世界トップに踊り出る可能性が大きいと考えられます。つまり、今後10年も経たないうちに、世界最大の経済エリアが日本の隣に誕生するということです。
中国:実質GDP成長率の推移(%) 国家統計局
中国経済の持続的な拡大基調を見据えた場合、やはり中国株マーケットも長期的に先細る可能性は低いと考えられます。国内経済の成長と企業業績の伸びが不可分である以上、好むと好まざるとにかかわらず、中国株は魅力的な投資対象であり続けるわけです。われわれ日本人投資家は、この流れを冷静に押さえておく必要があります。
経済成長にあわせて株式市場が上昇するというシナリオは、かつて日本の高度成長期にもみられました。特に東京オリンピックが開催された昭和39年(1964年)以降は、その傾向が一層顕著になります。その後の日経平均は右肩上がりの上昇が続き、平成元年(1989年)末にピークの38,957円をつけたのは周知の通りです。日経平均の値上がり幅は、この間の25年で約20倍に達しております。
日経平均株価の推移
東京オリンピックの6年後、今後は大阪万博が昭和45年(1970年)に開催されるのですが、この流れは2008年の北京オリンピックに続き2010年の上海万国博覧会が開催された中国と似ています。両者を単純に比較することはできないものの、経済の成長と株価の上昇が連動することは疑いのない事実。長期的には、やはり中国株マーケットの上昇局面が続くとみるべきでしょう。
上海総合指数の推移
日本 | 中国 | |
---|---|---|
成長経済 | 池田内閣による「国民所得倍増計画」 {10年間に国民所得を倍増する}という長期経済計画により67年に早期達成された |
胡錦濤(中国国家主席)は、「2020年までにGDPを2000年の4倍にすること」を第17回共産党大会で表明 貧困解消と基本医療サービスの提供も柱とする |
世界貿易 | 1599年 GATT(関税及び貿易に関する一般協定)に加盟 その後、1964年OBCD加入まで9年という短期間で高度経済成長を達成し、先進国入りを果たした |
2001年WTO(世界貿易機関)に加盟 法令、市場原則徹底 2002年外国直接投資が米国を抜き1位、短期間での国内企業の成長、業界再編や外資提携など幅広い |
インフラ | 東海道新幹線開業 1964年 東京駅から新大阪駅までを結ぶ新幹線として、10月1日に完成 10月10日開会の東京オリンピックに間に合わせたとされる |
北京・上海高速鉄道(2010年開通予定) 2008年1月9日に着工。北京から上海までの所要時間はわずか5時間となり、年間貨物輸送量、旅客輸送量は世界最大規模をカバーする鉄道ターミナルを目指している |
オリンピック | 第18回夏季五輪競技大会 東京オリンピック1964年 開催に伴い、競技施設のみならず日本経済の動脈となる地下鉄やモノレール、新幹線、ホテル、首都高速道路など様々なインフラ整備が行われた |
第29回夏季五輪競技大会 北京オリンピック 2008年 アジアでは20年ぶり、中国で初の開催(開催地 首都北京)2008年の8月8日から8月24日までの期間 |
万博 | 大阪万博 1970年 1970年3月14日~9月13日 「人類の進歩と調和」をテーマに博覧会史上最高6421万8770人もの人々が訪れた国際博覧会 |
上海万博 2010年 2010年5月1日~10月31日(184日間) より良い都市、より良い生活(Better City Better Life)をテーマに万博史上最高規模で行われている |
外国株式等は、株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。また、為替相場の変動等により損失(為替差損)が生じるおそれがあります。上場投資信託(ETF)は連動対象となっている指数や指標等の変動等、上場投資証券(ETN)は連動対象となっている指数や指標等の変動等や発行体となる金融機関の信用力悪化等、上場不動産投資信託証券(REIT)は運用不動産の価格や収益力の変動等により、損失が生じるおそれがあります。
上場有価証券等のうち、レバレッジ型、インバース型のETF及びETN(※)のお取引にあたっては、以下の点にご留意ください。
※「上場有価証券等」には、特定の指標(以下、「原指数」といいます。)の日々の上昇率・下落率に連動し1日に一度価額が算出される上場投資信託(以下「ETF」といいます。)及び指数連動証券(以下、「ETN」といいます。)が含まれ、ETF及びETNの中には、原指数の日々の上昇率・下落率に一定の倍率を乗じて算出された数値を対象指数とするものがあります。このうち、倍率が+(プラス)1を超えるものを「レバレッジ型」といい、-(マイナス)のもの(マイナス1倍以内のものを含みます)を「インバース型」といいます。
米国株式信用取引の対象となっている株式等の株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。米国株式信用取引は差し入れた委託保証金を上回る金額の取引をおこなうことができるため、大きな損失が発生する可能性があります。その損失額は差し入れた委託保証金の額を上回るおそれがあります。また、米国株式信用取引は外貨建てで行う取引であることから、米国株式信用取引による損益は外貨で発生します。そのため、お客様の指示により外貨を円貨に交換する際の為替相場の状況によって為替差損が生じるおそれがあります。
〔現物取引〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引手数料
米国株式 約定代金の0.495%(税込)・最低手数料:0米ドル・上限手数料:22米ドル(税込)
中国株式 約定代金の0.275%(税込)・最低手数料:550円(税込)・上限手数料:5,500円(税込)
アセアン株式 約定代金の1.10%(税込)・最低手数料:550円(税込)・手数料上限なし
※当社が別途指定する銘柄の買付手数料は無料です。
※米国株式の売却時は上記の手数料に加え、別途SEC Fee(米国現地取引所手数料)がかかります。詳しくは当社ウェブページ上でご確認ください。
※中国株式・アセアン株式につきましては、カスタマーサービスセンターのオペレーター取次ぎの場合、通常の取引手数料に2,200円(税込)が追加されます。
〔米国株式信用取引〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引手数料
約定代金の0.33%(税込)・最低手数料:0米ドル・上限手数料:16.5米ドル(税込)
※当社が別途指定する銘柄の新規買建または買返済時の取引手数料は無料です。
※売却時(信用取引の場合、新規売建/売返済時)は上記の手数料に加え、別途SEC Fee(米国現地取引所手数料)がかかります。詳しくは当社ウェブページ上でご確認ください。
米国株大口優遇の判定条件を達成すると、以下の優遇手数料が適用されます。米国株大口優遇は一度条件を達成すると、3ヶ月間適用になります。詳しくは当社ウェブページをご参照ください。
〔米国株式信用取引(米国株大口優遇)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0米ドルです。
ポートフォリオ機能・お気に入り銘柄機能
楽天証券へ資料請求して、今すぐご利用いただけます。
「ログイン前の登録銘柄と同期する」設定をしていただくことでご利用いただけます。