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第1章 中国株の魅力(下)~ 元高傾向が投資の追い風に ~

  • 中国株式

元レート上昇のメリット多大

中国株マーケットを刺激する材料として、人民元の上昇が続いている点も見逃せません。元高が進むことは、元建て資産を多く保有する企業の資産価値を高めるほか、元レートの一段高を見込む海外ファンドの投資意欲を高めるからです。輸出企業の逆風になる場合があるものの、中国株マーケット全体にとってはプラス効果のほうが大きいといえます。

人民元レート(ドル/元)の推移(2005年7月~2013年10月)

先高感が続く

人民元の対米ドル相場は、為替制度改革を実施した05年7月以降、ほぼ一本調子の上昇を続けています。2013年10月の対ドルレートは6.12元前後で推移していることから、8年余りで約25%上昇した計算になります。

外貨準備が膨らむ状態では(13年6月末は3兆5,000億ドルで世界最大。2位の日本は1兆2,500億ドル)、今後も上昇圧力が強まるのは必至と考えられます。高度成長期の日本と同様、中国では自国通貨の長期上昇トレンドが続く局面です。

香港ドル建て銘柄にも間接メリット


香港の金融街(セントラル地区)(亜州IR撮影)

人民元が上昇した場合、本土の証券取引所に上場する元建て株式の価値が増加していくイメージは理解しやすいのですが、広い意味の中国株である香港上場の中国銘柄(次章「中国株マーケットの概要」を参照)は、はたして元高メリットを享受することができるのでしょうか――。

結論から言えば「イエス」です。
香港ドル建てで売買されるため、ともすれば元高による為替差益が得られないような気がするものの、営業でキャッシュ(人民元)を生み出し、元建ての資産(不動産など)を保有している以上、その企業の資産価値が上昇するのは当然のことと考えられます。株式が香港ドル建てで取引されるとしても、元レートが上昇すれば、投資した企業の資産価値が相対的に増加していくため、間接的なメリットがあるといえます。

隣人の成長で日本も豊かに

以上、中国経済や中国株マーケットの先行きに対する強気の見通しを述べてきましたが、「中国株ばかりがもてはやされて日本株が軽視されるのは腹が立つ」「尖閣問題がエスカレートしている今、中国株を買うのは敵に塩を送るようなものだ」などと考える必要はありません。中国の発展は、日本の経済にも多大のメリットをもたらすからです。

今や日本にとっては、中国が重要な経済パートナーになったと言うことができます。すでに2004年には、対中貿易の総額が対米のそれを抜いてトップに躍り出たくらいです。最大の貿易相手国が発展し続けることは、日本経済の成長を維持させる上で必須の条件――。逆に、中国が衰退するようなことになれば、こちらの経済や株式市場にマイナス影響が及ぶのは避けられないと言えます。

好むと好まざるとにかかわらず、今後の日本経済は中国の動向をにらみながら推移するはずです。幸いにも、当面は中国経済の持続的な成長が見込まれています。ある意味でわれわれは、日本に居ながら大なり小なりその恩恵にあずかることとなりましょう。

しかし、これを積極的に享受するためには、座して待つのではなく何らかの行動をとる必要があります。その典型は、まさに中国株への投資と考えられるのではないでしょうか。


北京五輪会場(亜州IR撮影)

第1章(下)のポイント

元高が株式市場を刺激
  • 人民元の対ドルレートは過去8年で25%上昇。元高の基調は海外資金の流入要因に
香港上場の中国銘柄にもメリット
  • 営業でキャッシュ(人民元)を生み出し、元建ての資産(不動産など)を保有している以上、その企業の資産価値が上昇する
  • このリポートは、亜州IR作成の「中国株入門」を加筆修正したものです。
    文中のグラフはすべてブルームバーグデータにて楽天証券作成

外国株式のリスクと費用について

外国株式等の取引にかかるリスク

外国株式等は、株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。また、為替相場の変動等により損失(為替差損)が生じるおそれがあります。上場投資信託(ETF)は連動対象となっている指数や指標等の変動等、上場投資証券(ETN)は連動対象となっている指数や指標等の変動等や発行体となる金融機関の信用力悪化等、上場不動産投資信託証券(REIT)は運用不動産の価格や収益力の変動等により、損失が生じるおそれがあります。

レバレッジ型、インバース型ETF及びETNのお取引にあたっての留意点

上場有価証券等のうち、レバレッジ型、インバース型のETF及びETN(※)のお取引にあたっては、以下の点にご留意ください。

  • レバレッジ型、インバース型のETF及びETNの価額の上昇率・下落率は、2営業日以上の期間の場合、同期間の原指数の上昇率・下落率に一定の倍率を乗じたものとは通常一致せず、それが長期にわたり継続することにより、期待した投資成果が得られないおそれがあります。
  • 上記の理由から、レバレッジ型、インバース型のETF及びETNは、中長期間的な投資の目的に適合しない場合があります。
  • レバレッジ型、インバース型のETF及びETNは、投資対象物や投資手法により銘柄固有のリスクが存在する場合があります。詳しくは別途銘柄ごとに作成された資料等でご確認いただく、またはコールセンターにてお尋ねください。

※「上場有価証券等」には、特定の指標(以下、「原指数」といいます。)の日々の上昇率・下落率に連動し1日に一度価額が算出される上場投資信託(以下「ETF」といいます。)及び指数連動証券(以下、「ETN」といいます。)が含まれ、ETF及びETNの中には、原指数の日々の上昇率・下落率に一定の倍率を乗じて算出された数値を対象指数とするものがあります。このうち、倍率が+(プラス)1を超えるものを「レバレッジ型」といい、-(マイナス)のもの(マイナス1倍以内のものを含みます)を「インバース型」といいます。

米国株式の信用取引にかかるリスク

米国株式信用取引の対象となっている株式等の株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。米国株式信用取引は差し入れた委託保証金を上回る金額の取引をおこなうことができるため、大きな損失が発生する可能性があります。その損失額は差し入れた委託保証金の額を上回るおそれがあります。また、米国株式信用取引は外貨建てで行う取引であることから、米国株式信用取引による損益は外貨で発生します。そのため、お客様の指示により外貨を円貨に交換する際の為替相場の状況によって為替差損が生じるおそれがあります。

外国株式等の取引にかかる費用

〔現物取引〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引手数料
米国株式 約定代金の0.495%(税込)・最低手数料:0米ドル・上限手数料:22米ドル(税込)
中国株式 約定代金の0.275%(税込)・最低手数料:550円(税込)・上限手数料:5,500円(税込)
アセアン株式 約定代金の1.10%(税込)・最低手数料:550円(税込)・手数料上限なし
※当社が別途指定する銘柄の買付手数料は無料です。
※米国株式の売却時は上記の手数料に加え、別途SEC Fee(米国現地取引所手数料)がかかります。詳しくは当社ウェブページ上でご確認ください。
※中国株式・アセアン株式につきましては、カスタマーサービスセンターのオペレーター取次ぎの場合、通常の取引手数料に2,200円(税込)が追加されます。

〔米国株式信用取引〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引手数料
約定代金の0.33%(税込)・最低手数料:0米ドル・上限手数料:16.5米ドル(税込)
※当社が別途指定する銘柄の新規買建または買返済時の取引手数料は無料です。
※売却時(信用取引の場合、新規売建/売返済時)は上記の手数料に加え、別途SEC Fee(米国現地取引所手数料)がかかります。詳しくは当社ウェブページ上でご確認ください。

米国株大口優遇の判定条件を達成すると、以下の優遇手数料が適用されます。米国株大口優遇は一度条件を達成すると、3ヶ月間適用になります。詳しくは当社ウェブページをご参照ください。

〔米国株式信用取引(米国株大口優遇)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0米ドルです。

  • 米国株式信用取引には、上記の取引手数料の他にも各種費用がかかります。詳しくは取引説明書等をご確認ください。
  • 米国株式信用取引をおこなうには、委託保証金の差し入れが必要です。最低委託保証金は当社が指定する30万円相当額、新規建て時に最低必要な委託保証金率は50%、委託保証金最低維持率(追証ライン)が30%です。委託保証金の保証金率が30%未満となった場合、不足額を所定の時限までに当社に差し入れていただき、委託保証金へ振替えていただくか、建玉を決済していただく必要があります。

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