【ポイント】
60代は、リタイア後のゆとりあるセカンドライフのためにマネープランをよく練る必要がある世代といえます。これまでに貯めてきたお金や退職金などのまとまった資金をどうすればよいか、迷っている方も多いのではないでしょうか。
「お金をただ置いておくのはもったいない。やはり運用しなければ」と考える方は少なくありませんが、老後の生活を支える大切なお金を大きく目減りさせるようなハイリスクな投資は、すべきではありません。リタイア後は年金収入をベースにしながら、培ってきた資産を少しずつ取り崩しながら生活していくことになります。生活設計が崩れてしまわないよう、資産保全を重視することが大切でしょう。
しかし一方で、老後資金を守るという観点から資産運用を検討する必要性が高まっていることも確かです。というのも、政府と日本銀行がデフレ脱却を目指して年2%の物価上昇を目標として掲げる中、今後はインフレが進む可能性が小さくないからです。
日本は長くデフレが続いていたため、これまでは資産を預金に置いておくだけで、その価値を守ることができました。しかしインフレが進む場合、預金金利がインフレ率ほどには上がらないとすれば、預金に置いているお金は実質的に価値が減っていくことになってしまいます。
大切な老後の資産を守るためには、「インフレに負けない程度の運用利回り」を目指すのも一つの考え方です。
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