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ユーロ、豪ドル特集 ~ギリシャ問題とユーロ、資源国オーストラリアの実力~

ユーロ、豪ドル特集 ~ギリシャ問題とユーロ、資源国オーストラリアの実力~

この特集では、先進国通貨の中でスワップポイントが高水準※に推移する豪ドルとギリシャ問題で揺れるユーロについて解説します。

  • 2000年以降、オーストラリア準備銀行(RBA)の政策金利(Cash Rate Target)は3.00%~7.25%で推移。2012年6月18日現在は3.50%。

 ユーロ (EUR)

ユーロ円とユーロドルの特徴
ユーロは現在欧州17カ国で導入されており、米ドルに次ぐ第二の基軸通貨として取り扱われています。
最近のユーロ/円はギリシャショックに端を発した西ヨーロッパ諸国の債務問題などから、リスク回避のユーロ売りに上値が抑えられています。2012年の1月には100円を割り込み96円台までユーロ安が進行するなど値動きが大きいことが特徴となっています。短期取引による為替差益を狙えることからデイトレーダーなどに人気の通貨ペアです。
また、ユーロ/円の2011年の年間変動幅は24円で、ドル円の10円程度と比べると大きく変動していることがわかります。
ユーロは対米ドルに対し世界で一番取引されている通貨ペアである、テクニカル重視派には最適の取引と言われています。
最近はリスク許容度が増せば、ユーロ買いになり、株価や商品相場等と同様な動きをする傾向があります。

ユーロ圏の基礎データ

加盟国: ベルギー、アイルランド、フランス、ルクセンブルク、オーストリア、スロベニア、ドイツ、ギリシャ、イタリア、マルタ、ポルトガル、フィンランド、エストニア、スペイン、キプロス、オランダ、スロベニア (以上17ヵ国)

域内人口: 3億3,270万人

2012年中盤のユーロ相場の振り返り

2012年上半期の振返り

6月
6月に入り、1日の米雇用統計が市場予想を下回る結果に米ドル/円の下落に連れる形でユーロ/円は、年初来安値の96.987を下回り、95.492まで下落しました。6月5日にG7緊急電話会談で、昨年9月のG7での過度な為替変動回避に適切に協力するとの合意を再確認を取り付け、また、12日にはIMF筆頭副専務理事による、「円は、緩やかに過大評価されており介入は理解できる」との発言等で、円買いに進みにくい展開が続いています。6月17日のギリシャ再選挙は、緊縮財政派のND(ギリシャ新民主主義党)とPASOK(全ギリシャ社会主義運動)で過半数を獲得したことにより、マーケットはユーロ圏離脱リスクが一時後退との判断からユーロ/円は100.839、ユーロ/ドルは1.27475まで上昇しました。しかし、6月25日にはスペインとキプロスがEUに金融支援を要請したことを受け、6月28-29日に行われるEU首脳会談に対する期待感が後退し、ユーロ/円は98.332、ユーロ/ドル1.24063まで下落しました。6月29日のEU首脳会談は、銀行への直接資本を注入する枠組みなどが合意されたことで、ユーロ債務問題の懸念が後退し、ユーロ/円は101.374、ユーロ/ドル1.26918まで急上昇しました。
7月
7月に入ると一転し、7月2日に発表されましたユーロ圏失業率は11.1%と市場予想を下回ったことや、最上位格付け国のオランダ、フィンランドがESM(欧州安定メカニズム)による国債買い入れに反対を表明したこと、7月5日にはECBが政策金利を0.25%引き下げ0.75%へ中銀預金金利を0%に引き下げ、その後の記者会見で追加緩和に積極的な言及がなく、ネガティブ要因が目白押しとなり、ユーロ/円は94円前半、ユーロ/ドルは1.20の前半まで下落しました。
8月
8月2日のECB理事会では、南欧諸国に対する具体的な救済策は示されず、ユーロ/円は94円台へと下落しました。その後、独シュピーゲル誌が「欧州中央銀行(ECB)は無制限の債券購入を約束することにより、ユーロ圏各国の国債利回りに上限を設定することを検討している」と報じた事を契機に、ユーロ高が進行。さらに、市場予想を上回る独仏のGDP成長率や順調なスペイン国債入札、独国債の利回り上昇も加わり、21日にはユーロ/円が99円台まで上昇、ユーロ/ドルも1.26台へと上昇しました。後半にかけても、ECBによる国債買い入れ期待から値を崩さず、高値圏で推移しました。
9月
9月6日のECB理事会では、「償還期間3年までの国債の無制限購入」を決定。さらに、市場予想0.25%の利下げに反して0.75%に据置きとなった事を受け、ユーロ円は2ヵ月ぶりとなる100円台を回復しました。

ユーロ円のテクニカル要因

ユーロ/円のフィボナッチを使ったテクニカルチャートです。
38.2%、50.0%、61.8%が重要な戻しのポイントです。
高値111.426から安値94.109まで下落してした後、38.2%戻しの、100.724を明確に上抜けてきたことで、目標は半値戻しの102.768となってきます。
(2012年9月14日現在)

ユーロドルのテクニカル要因

ユーロ/米ドルのフィボナッチを使ったテクニカルチャートです。
38.2%、50.0%、61.8%が重要な戻しのポイントです。
高値1.34847から安値1.20415まで下落後は、徐々に上値を切り上げ、38.2%戻しでレジストされていましたが、9月に入りそのレベルを、上抜けると一気に61.8%戻しレベルも上抜け、完全に上昇トレンドに入りました。サポートは1.2750レベルになると思われます。
(2012年9月14日現在)

これからの欧州(EUR圏)経済見通し

12日にECB議長による、ESMの発足、初会合を10月8日に行うことを宣言したことで、一時期問題にもなっていました、スペイン債利回りの上昇も落ち着き、今は平静が保たれています。スペイン政府が正式に国債購入要請を10月初旬までに行うとみていますが、要請しないようですとスペイン債利回りは再度上昇に転じると思われます。
また同じく12日に、ギリシャ連立3党協議でトロイカから指摘を受けた赤字削減が合意が得られず、こちらも10月8日まで持ち越しとなり、ギリシャ問題が再燃する可能性も出てくると思われます。

重要な経済指標

9月19日
(EU)建設支出
9月20日
(独)生産者物価指数
9月20日
(独)PMI製造業(速報)
9月20日
(独)PMIサービス業(速報)
9月20日
(EU)消費者信頼感 (速報)
9月20日
(EU)PMI製造業 (速報)
9月20日
(EU)PMIサービス業 (速報)
9月24日
(独)IFO景況指数
9月26日
(独)消費者物価指数(速報)
9月27日
(EU)マネーサプライM3 (季調済)
9月27日
(独)雇用統計
9月27日
(EU)消費者信頼感(速報)
9月28日
(EU)消費者物価指数(速報)
  • 2012年9月14日現在日付が確定している指標のみ掲載

 オーストラリア(AUD)

豪ドル円と豪ドル米ドルの特徴
豪ドルは日本の投資家に大変人気のある通貨です。2012年の6月には豪州中央銀行(RBA)が0.25%利下げを行い政策金利を3.50%としましたが、先進国の中では金利が高いことからスワップポイントを狙った豪ドル円の取引が活発です。そのためドル/円やユーロ/円の取引よりも長期間で運用される方が多いようです。また豪ドルは資源国通貨として有名な通貨でもあり、近年中国経済との関連性が深く、中国経済の影響を受けやすい通貨です。今後の中国経済の動向にも目を離せません。
対米ドルでは、リスク許容度に影響されやすい動きが特徴です。最近ではギリシャの財政問題やスペイン国債利回り上昇などを背景にユーロドルが下落する動きに連れて上値が抑えられたり、株価動向にも反応しやすい通貨です。

オーストラリアの基礎データ

オーストラリア連邦
面積: 769万2,024平方㎞
人口: 2,262万人
首都: キャンベラ
GDP: 1兆2,355米ドル
主要産業: 流通、製造業、鉱業、保険、建設、通信
主要な経済指標
・GDP 2012年1-3月 前年比+4.3%
・雇用統計 5月 5.1%
・貿易収支 5月 -2.85億豪ドル

2012年中盤 オーストラリアドル相場の振り返り

2012年下半期の振返り

6月
6月に入ると米国雇用統計が市場予想比大幅に悪化したことからリスク回避の円買いが優勢となり、一時74円台半ばを下まわる動きとなりました。その後はGDPが市場予想比上昇したことや、利下げ幅が小幅に留まったことなどから豪ドル買いが先行し82円近辺まで上昇する動きとなりましたが、6月の米雇用時計の悪化からリスク回避の動きに上値を抑えられ、80円台前半へ下押す動きとなりました。
7月
米雇用統計の悪化を受けまして、米株価下落、リスクオフの展開となり、豪ドルは下落しました。
23日、24日の卸売物価指数、消費者物価指数がそれぞれ、悪い結果となり79.526まで下落しました。
その後は世界的株価の上昇もあり、7月の高値82.462まで上昇しました。
8月
米雇用統計が改善され、株価上昇、スペイン債利回りも低下し豪ドルは反発しました。
中旬以降は米ドルの買い戻しや、ユーロ圏の債務問題に対する、不安解消により、今まで売られていたユーロ/豪ドルでの取引で買戻しが入り、豪ドルは下落基調となり80.647まで下落しました。
9月
4日にRBA政策金利を据え置きし反発するものの、5日の2QGDPの結果が市場予想を下回り、再度80円を割り込みました。
その後は中国の経済刺激策、ECBによる国債の買い取り、米国によるQE3を施行し、リスク選好となり豪ドル/円は、82円台まで強含みました。

豪ドル円のテクニカル要因

日足のフィボナッチを使ったテクニカルチャートです。
38.2%、50%、61.8%が重要な戻しのポイントです。
高値88.612から安値74.385まで14円ほど下落した後、38.2%戻しの79.820レベル約80円を上抜けた後は、61.8%戻しの83.177レベルが、上値の抵抗となり、現状は、38.2%-61.8%戻しの間で推移しており、どちらか抜けた方にトレンドが出そうです。
(2012年9月14日現在)

豪ドル米ドルのテクニカル要因

日足のフィボナッチを使ったテクニカルチャートです。
38.2%、50%、61.8%が重要な戻しのポイントです。
高値1.0856から安値0.95709まで下落したあとは、徐々に上値を切り上げ、1.06レベルまで上昇、その後は、半値レベルの1.02をレベルを割り込みましたが、再度上昇しました。
現状は1.0600-1.0200レベルがレジスタントとサポートになっています。
(2012年9月14日現在)

これからのオーストラリア経済見通し

中国による景気刺激策をうけ、上昇基調にはなっておりますが、依然中国経済の不透明さは明確であり、今後の中国経済の動きに左右されると思われます。また、4-6月期のGDPも市場予想を下回り、雇用関連は好調でありますが、不透明さは残ると思われます。
しかし、ECBによる債権買取、米国のQE3実施による金融緩和策に、リスク選好通貨として豪ドルの上昇には、つながると思われます。

重要な経済指標

09月21日
(豪)コンファレンス・ポート景気先行指数
10月02日
(豪)RBAキャッシュターゲット(政策金利発表)
10月03日
(豪)貿易収支
10月04日
(豪)住宅建設許可件数
10月11日
(豪)失業率
10月24日
(豪)消費者物価指数
  • 2012年9月14日現在日付が確定している指標のみ掲載

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