日本の代表的な株価指数といえば、日経平均株価と東証株価指数(TOPIX)であると言って異論をとなえる人はほとんどいないと思います。そのようななかで、今年の1月6日からJPX日経インデックス400(JPX日経400)という新たな株価指数の算出がスタートしました。
なぜ、新しい株価指数の算出が始まったのでしょうか。
日興アセットマネジメント株式会社ETFセンター長。日本興業銀行(現みずほフィナンシャルグループ)、興銀第一ライフ・アセットマネジメント(現DIAMアセットマネジメント)などにて資金運用業務や投信商品の開発業務などに従事した後、2006年に日興アセットマネジメント入社。2008年8月より現職。長い運用商品開発の経験を活かし、ETFの開発やETFビジネスの推進活動を行っている。
銘柄名 | 上場JPX日経400 | |
---|---|---|
銘柄コード | 1592 | |
上場市場 | 東京証券取引所 | |
取引単位 | 1株単位 |
日本経新聞社が日本の代表的な企業として選出した225銘柄の平均株価、東証第一部上場全銘柄を対象にした時価総額加重型の東証株価指数(TOPIX)と区別するために、JPX日経400はクオリティ指数と呼ばれることがあります。
JPX日経400は、東京証券取引所に上場する銘柄の中から、流動性(売買代金)や規模(時価総額)に加え、株主の投資資金がどのくらい効率的に使われているかを示すROE(自己資本利益率)や、営業利益率、コーポレートガバナンス(企業統治)の要素も加味した上で選定した400銘柄で構成されています。これは、良い銘柄を選択、保有すれば、将来的によい運用成果につながるという考え方をベースに、「投資家にとって投資魅力の高い会社」からなる指数を算出したものです。
このような指数の算出のもう一つの背景には、特に外国人投資家から日本の上場株式会社に対して批判の大きかった低いROE(資本効率の悪さ)とコーポレートガバナンスでした。そこで、日本取引所(JPX)が日経新聞と協力して、日本の上場株式会社にその改善を促す強いメッセージとして、指数を算出し強い普及活動を行っているものです。指数の構成銘柄に採用されることは、良好な会社であることのお墨付きを得ることであり、取引所に上場する大きな目的である資金調達がさらに容易になります。日本の上場株式会社が改善に取り組む方向づけになり、日本の株式市場が全体として改善されていく循環を期待されているのです。
この指数の計算方法の特徴として毎年8月末に行われる銘柄入れ替え、リバランスですが、どんなに時価総額の大きな優良企業でも1.5%の組み入れが上限になります(銘柄入れ替え、リバランス後、価格の変動で1.5%以上の組み入れになることはあります)。これは、TOPIXのような指数と比較すると中小型の優良企業の組み入れが高くなります。投資家からの目線では、中小型株投資効果(大型株よりパフォーマンスが上がり易い傾向)が期待できることと、日本の次の世代の期待できる株式に比較的厚く投資をすることに繋がります。 一方、JPX日経400に関しては、株価に既に良い情報が織り込まれている(割高になっている可能性が高い)ので、パフォーマンスが上がらないではないのかと考えられる投資家の方々もおられます。しかしながら、著名投資家のウオーレン・バフェットの投資手法でも知られるように、株式投資の基本は良好な業績の株を中長期的に保有することではないでしょうか。
JPX日経400に連動する運用成果を目指すETF、上場JPX日経400(1592)は全銘柄を指数の比率どおりに保有しています。このETFに投資することは、JPX日経400の採用銘柄を保有することで、その良好な業績の株式の成長を享受することが可能になります。
ETF投資のメリットとして、(1)簡単に分散投資、(2)値動きがわかりやすい、(3)費用が安い、(4)いつでも売買できることが挙げられます。
上場JPX日経400(1592)は指数の全銘柄をその比率どおりに保有していますし、値動きはJPX日経400に連動する運用成果になりますので、上記(1)(2)のメリットはすぐにご理解いただけると思います。
ただ、(2)について、当社の上場JPX日経400(1592)は他社の同指数に連動するETFと差異があります。それは毎日、最新のETFの保有明細が、特定の相手だけでなく、個人投資家にもご覧いただけるように、当社(日興アセットマネジメント)のホームページで開示されていることです。この開示は、当ETFのマーケットメイク(市場での値付け)をする証券会社等が主な利用者なのですが、個人の方にもご覧いただけます。
この情報を活用される個人投資家は少ないとは思いますが、ETFの純資産価値の値動きと個別銘柄の値動きの関係が検証できます。しっかりとした運用管理を行っている当社のETFの品質をご理解いただけるのではないかと思います。そして、そのような高品質な運用商品を0.11%の信託報酬率(税込)でご提供しています。中長期投資で投資家の方々がコスト負けしないことを意図して、JPX日経400連動の公募のインデックス・ファンド、ETFのなかでは最も安い水準です。
そして、ETF最大の特徴となりますが、取引所に上場しているので取引所の空いている時間はいつでも、どの証券会社からでも売買できます。昨今、1日の株式市場の変動性がたいへん大きな日があります。タイミングによっては大きな運用成果の違いにもつながります。また、株式と同じように値段を決めて売買(指値売買)が可能です。さらに信用取引も行えます。日経平均やTOPIXの2倍の価格変動をするタイプのETFが出てきていますが、2日以上の累積の値動きが、複利効果のため単純な指数の2倍になってはいないこともあり、投資家のイメージと相違することがありますが、当ETFを信用買いする場合はそのようなことはありません。
売買に関して、ETFの場合、マーケットメイク(市場での値付け)をする証券会社(指定参加者(販売会社)といいます)が2社以上付かないと上場できない仕組みになっています。上場JPX日経400(1592)は、2013年2月14日現在、6社の指定参加者がついており、近日、さらに2社が加わる予定です。これはJPX日経400に連動するETFのなかでは最も多いものになります。ご安心して売買していただけるETFですので、ぜひ、運用の一つのツールとして御活用いただければと思います。
銘柄コード | 銘柄名 |
---|---|
1591 | NEXT FUNDS JPX日経インデックス400連動型上場投信 |
1592 | 上場インデックスファンド JPX日経インデックス400 |
難易度★☆☆☆☆初級者向け
講師:株式会社東京証券取引所 マーケット営業部 山脇 菜摘美 氏
JPX日経400は、日本取引所グループと日本経済新聞社の共同算出により、2014年1月6日(月)に誕生した新しい指数です。今回は、JPX日経400の特徴とJPX日経400に投資するETF銘柄についてご紹介いただきました。
株式等は株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。上場投資信託(ETF)は連動対象となっている指数や指標等の変動等、上場投資証券(ETN)は連動対象となっている指数や指標等の変動等や発行体となる金融機関の信用力悪化等、上場不動産投資信託証券(REIT)は運用不動産の価格や収益力の変動等、ライツは転換後の価格や評価額の変動等により、損失が生じるおそれがあります。※ライツは上場および行使期間に定めがあり、当該期間内に行使しない場合には、投資金額を全額失うことがあります。
上場有価証券等のうち、レバレッジ型、インバース型のETF及びETN(※)のお取引にあたっては、以下の点にご留意ください。
※「上場有価証券等」には、特定の指標(以下、「原指数」といいます。)の日々の上昇率・下落率に連動し1日に一度価額が算出される上場投資信託(以下「ETF」といいます。)及び指数連動証券(以下、「ETN」といいます。)が含まれ、ETF及びETNの中には、原指数の日々の上昇率・下落率に一定の倍率を乗じて算出された数値を対象指数とするものがあります。このうち、倍率が+(プラス)1を超えるものを「レバレッジ型」といい、-(マイナス)のもの(マイナス1倍以内のものを含みます)を「インバース型」といいます。
信用取引は取引の対象となっている株式等の株価(価格)の変動等により損失が生じるおそれがあります。信用取引は差し入れた委託保証金を上回る金額の取引をおこなうことができるため、大きな損失が発生する可能性があります。その損失額は差し入れた委託保証金の額を上回るおそれがあります。
国内株式の委託手数料は「ゼロコース」「超割コース」「いちにち定額コース」の3コースから選択することができます。
〔ゼロコース(現物取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。
但し、原則として当社が指定するSOR(スマート・オーダー・ルーティング(※1))注文 のご利用が必須となります。(当社が指定する取引ツールや注文形態で発注する場合を除きます。)
ゼロコースをご利用される場合には、当社のSORやRクロス(※2)の内容を十分ご理解のうえでその利用に同意いただく必要があります。
※1 SORとは、複数市場から指定条件に従って最良の市場を選択し、注文を執行する形態の注文です。
※2 「Rクロス」は、楽天証券が提供する社内取引システム(ダークプール(※3))です。
※3 ダークプールとは、証券会社が投資家同士の売買注文を付け合わせ、対当する注文があれば金融商品取引所の立会外市場(ToSTNeT)に発注を行い約定させるシステムをいいます。
〔ゼロコース(信用取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。
但し、原則として当社が指定するSORのご利用が必須となります。(当社が指定する取引ツールや注文形態で発注する場合を除きます。)
〔超割コース(現物取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
5万円まで 55円(税込)
10万円まで 99円(税込)
20万円まで 115円(税込)
50万円まで 275円(税込)
100万円まで535円(税込)
150万円まで640円(税込)
3,000万円まで1,013円(税込)
3,000万円超 1,070円(税込)
〔超割コース(信用取引)〕
1回のお取引金額で手数料が決まります。
取引金額 取引手数料
10万円まで 99円(税込)
20万円まで 148円(税込)
50万円まで 198円(税込)
50万円超 385円(税込)
超割コース大口優遇の判定条件を達成すると、以下の優遇手数料が適用されます。大口優遇は一度条件を達成すると、3ヶ月間適用になります。詳しくは当社ウェブページをご参照ください。
〔超割コース 大口優遇(現物取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。
〔超割コース 大口優遇(信用取引)〕
約定金額にかかわらず取引手数料は0円です。
〔いちにち定額コース〕
1日の取引金額合計(現物取引と信用取引合計)で手数料が決まります。
1日の取引金額合計 取引手数料
100万円まで0円
200万円まで 2,200円(税込)
300万円まで 3,300円(税込)
以降、100万円増えるごとに1,100円(税込)追加。
※1日の取引金額合計は、前営業日の夜間取引と当日の日中取引を合算して計算いたします。
※一般信用取引における返済期日が当日の「いちにち信用取引」、および当社が別途指定する銘柄の手数料は0円です。これらのお取引は、いちにち定額コースの取引金額合計に含まれません。
かぶミニ®(単元未満株の店頭取引)は、当社が自己で直接の相手方となり市場外で売買を成立させます。そのため、取引価格は買付時には基準価格に一定のスプレッド(差額)を上乗せした価格、売却時には基準価格に一定のスプレッド(差額)を差し引いた価格となります(1円未満の端数がある場合、買付時は整数値に切り上げ、売却時は切り捨て)。なお、適用されるスプレッドは当社ウェブサイトにて開示していますが、相場環境の急変等により変動する場合があります。
(貸株サービスのみ)
(貸株サービス・信用貸株共通)
ポートフォリオ機能・お気に入り銘柄機能
楽天証券へ資料請求して、今すぐご利用いただけます。
「ログイン前の登録銘柄と同期する」設定をしていただくことでご利用いただけます。