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●人はいつもタイミングをミスるから

理由その2の「結果オーライ」とは、これまた不謹慎というかいいかげんな言い方に聞こえるよね。でも実際そうなんだよな。買う日には翌日以降のことはわからないわけじゃない?買った翌日に下がってしまって「アチャー」ってことはいくらでもある。だからこそ、毎月の積立でシステマティックにやることが推奨されるわけだけど。

それでも、一念発起で積立を始めた今年1年がずーっと低迷していく1年だったらどうよ?きっと「アチャー、始めるのを待って来年からにすればよかったよ~」と思うんじゃないだろうか。実際、最近そういう人多いみたいだよ。始めたけど何だか雲行きが怪しい話が増えてきたからと、積立を停止してしまった人も少なくないようだ。

そういう人には、これまで君たちに話してきたことを伝えたいな。

●何のために嫌いなリスクをあえて取ると決心して始めたのか。
●止めるのは目標金額が達成された時であればよく、相場の浮き沈みで決めることではない。
●ゆっくり成長する企業の価値と、短期目線の投資家が「ムード」で動かす株価とを混同してはいけない――。

でも親子でも何でもないその人たちに、僕のこんな説教くさい話は聞いてもらえっこないね。はい、やめときます。

そういう「アチャー」と思いがちな中において、「結果オーライ」とはこの絵のようなことだ。このAという、Bから見たら「アチャー、やっちゃったなー」というタイミングで株式を買ってしまったとすると大失敗だよね。Cまでの期間で考えるなら、AでなくBで買うことが決定的に重要だ。

でもCの段階で売ることなどハナから考えないDまでの長期で構えられるなら、AだろうがBだろうが大した違いではないとなる。Bで買えずにAで買ってしまった短期でのタイミングの失敗も「結果オーライ」になる、というのはこういう意味。

今後1年間の積立がずっとダメダメなマーケットの中で行なわれるとしても、そこから1年後でなく3年後、3年後でなく5年後などと長く構えられるのなら、投信の基準価額は買値よりも上にいる可能性は一般に高いはずだ。

もしDが5年どころでなく10年、20年後だとすれば、今は重大に思える多少の「アチャー」なんて単なる誤差に過ぎないと思えるんじゃないだろうか。その時僕はもうヨレヨレの爺さんだろうし、君らだって立派な中年になってるわけだけど、君らの投資がそんな誤差など気にならないくらい大いに報われている可能性は高いだろう。つまり長期投資は多少の「アチャー」を「結果オーライ」にしてくれ、立派な中年の君たちに夢を抱かせ、納得ずくの投資を続けていく勇気をくれるんだと思う。

もちろん長く持てば持つほど価値が上がるものばかりか?と言われればそうではないものもあるはずだ。長く持てば持つほど下がっていくダメダメな株式なんかもあるだろうね。でもそんな株式やそれらが入る投信は、長期投資がいいとか悪いとかの前に、そもそも買ってはいけない。長く持ってはいけない。

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