とはいえ、何年もかけて得た利益が日に日になくなっていくのを見る気持ちは、そんな綺麗な話では済まないくらい辛いってことは言っておかないといけない。
さっきも言ったけど、スマホで損益状況がすぐに確認できるから、上がっている時なんかは嬉しくてつい毎日見ちゃう。売るつもりはなくても、つい見てニヤニヤしちゃうわけ。
下がったら下がったで、心配で毎日見ちゃう。すると、プラスだった金額が見る度に減っていくのがわかってしまう。
僕の2008年がそうだった。リーマン・ショックね。
2000年に始めた積立が8年経って、そこそこ大きな元本とプラスの状態にあったのが、見る見るうちにマイナス圏に入り、35%を超えるような大きなマイナスになり、そこから4年以上浮上しなかったのは前に話した通り。
でも僕は既にこの仕事をしていて、「今やめるべきではない」というコンテンツを作ったり発信したりしていたので、自分自身が洗脳されて持ちこたえられたんだと思う。
その後、僕はずいぶんと図太くなった。
2016年6月にブレグジット(英国のEU離脱)が決定された日、有給を取ってお母さんと鎌倉でランチしていたんだけど、世界で最初に市場が開く日本で1日で8%も下がったのを見て、今後しばらく世界の株は下がるだろうと思い、預金に残っていたお金で投資信託の買い注文を入れた。
2022年のコロナ・ショックの時には、手元にお金がなかったので「買えなくて残念だ!」と言いながら、大きなマイナスが表示されたスマホの画面を記念にスクショするくらいに図太くなっていた。
どうか君たちにも図太くなってほしい。
英語で格好つけたいわけじゃないんだけど、ウチの会社はThink Bigというフレーズも使ってる。「大きく考えよう」ってことだね。
ぜひさっき見せた40年のグラフを思い出してほしい。
確かに2割3割下がっている時には「この世の終わり」な気がしているんだけど、ああして俯瞰で見てみれば、まあそれも小さな凹みに見えるくらいに右肩上がりなんだよ。「損する方が難しいよな」って感じるくらいにね。
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