最後に前回に話した企業の確定拠出年金、DCの話をしておくね。
はい、これが僕のDCの中身。
資産配分状況(ポートフォリオ)の円グラフを見て欲しい。「外国株式型」のオレンジ一色で、下の商品の欄を見ると「インデックスファンド海外株式ヘッジなし」の1本であることが分かる。
この手の円グラフは普通、複数の資産にアセットアロケーションされたカラフルなもので、したがってファンドは最低でも3つ以上が選ばれていることが暗黙の正解になっていると思う。一般論として。
前の外資系運用会社で2000年に始まったDCのセットアップにあたり、僕は一切の分散をせず、株式100%の1本のファンドだけにした。その後の転職ではDCのメリットであるポータビリティ性を活かして持ち歩き、20年以上ずっとこの状態でそれぞれの会社からお金を入れてもらってきた。退職金だからね、DCは。
なぜ株式1本か。それはDCとは原則として60歳になるまで換金できない制度だから。つまり「途中のリスク」をあれこれ気にしても、どのみち下せないんだから仕方ないと考えたわけ。それよりもDCにとっての「最後のリスク」とは、リタイア時に十分なお金に成長していないことだと考えた。リタイアする時に拠出金が思い切り増えてないと困ると思ったわけ。
会社が毎月お金を拠出してくれ、商品選択は社員に委ねられているのがDCだよね。そこで「何となく怖いから」と、リストにある元本確保型の商品を選んでしまっている人がすごく多いんだって。
それって「途中のリスク」を恐れるがあまりに、若いうちに「最後のリスク」を確定してしまっている行為だと思う。つまり退職時に、以前の制度で退職した諸先輩よりも大幅に少ない退職金、あるいは退職年金の原資しか手にできない人になってしまう可能性を知らず知らずのうちに選択してしまっているわけ。
さてさて。この前の話の後に、2人はDCの中身のファンドを調べてくれたかな。
え?まだパスワードが分からないままだって?
・・・、仕方ない。じゃあまた次回。
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