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破壊的イノベーション3ファンドについて

大きく沈んだ「ARK関連ファンド」をどう見るか?

米運用会社ARK Investment management(アーク社)の銘柄選択が活かされた3本(以降「ARK関連ファンド」)について、少し詳しく紹介します。結論からいうと、3本とも2020年に目を見張るような急上昇を見せた後、その反動と米国の大幅な政策金利の上昇などを背景に、21年と22年の2年間にわたって非常に大きな下落に直面しました。

ARK関連3ファンド

それぞれの設定日(グローバル・フィンテック株式ファンド:2016年12月16日、グローバル・スペース株式ファンド(1年決算型):2018年8月13日、デジタル・トランスフォーメーション株式ファンド:2020年7月31日)から2023年7月31日まで●基準価額は信託報酬控除後の値です。●上記は過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。

しかし2023年になって以降は一転、7月末までを見る限り、3ファンドは一般的な世界株式インデックスとは明らかに異なる値動きを見せています。

*世界株式インデックスは各ファンドのベンチマークではありません。下グラフはあくまで一般的な株式指数との値動きの違いを示したものです。

ARK関連3ファンド

期間:2022年12月30日~2023年7月31日
基準価額は信託報酬控除後の1万口当たりの値です。世界株式はMSCI ACワールド指数(トータルリターン、米ドルベース)のデータで、当ファンドの基準価額の算出方法に合わせ、前営業日の同指数の値と為替で日興アセットマネジメントが円換算したものです。なお、上記指数は各ファンドのベンチマークではありません。 ● 信頼できると判断した情報をもとに日興アセットマネジメントが作成。 ● 上記は過去のものであり、将来の運用成果等を約束するものではありません。

この動きは、3ファンドが投資するような「イノベーション銘柄」の長期ポテンシャルに、多くの投資家が気付いていることの現れかもしれません。しかし2020年の「スピードオーバー」とその反動の2年間を振り返るとやはり、これから投資するにあたっても今後の大きな変動は覚悟しなければなりません。

それでも、10年・20年の時間軸のもとで大きな成長を期待したい人やお金なら、一度は調べてみる価値のあるファンドといえます。世界株式のインデックスファンドなどを中心に「トッピング」として活用するなど、資産形成の全体像の中で検討してみたいものです。

そもそもARKとは?

ARKは「破壊的イノベーション」に特化した2014年創業の米国の運用会社。日興アセットは米国でもまだ無名の2017年に提携関係を結び、日本向けにこの3本を含む数本のファンドを組成してきました。

S&P500や全世界株式インデックスなどの上位企業には基本的には目もくれず、世の中で起こりつつある様々なイノベーションをリードする企業を探し出し、多くの人が真の価値に気付く前に投資することだけに専念する極めてユニークな、特色のはっきりした運用会社です。

今ではすっかり金融界の有名人となった創業者のキャシー・ウッドですが、彼女の考えや言っていることは2020年にファンドが急上昇する前も、大きく下落してしまった今も変わっていません。その一貫した信念とは――;

キャシー・ウッド Catherine D.Wood
キャシー・ウッド
Catherine D.Wood
ARK創業者、CEO、CIO
  • 現在は、AIを筆頭とする基盤技術の成熟とコストの著しい低下によって、様々な領域で「破壊的イノベーション」が同時進行で起こっていく、極めて稀有かつエキサイティングな時代である。
  • 現在の大企業の一部は「破壊される側」になる可能性がある。そうした企業で構成される一般的な株式インデックスへの投資では十分でない。特にあなたの投資の時間軸が長期であればあるほどに。
  • 「銀行の窓口に行くことや、面倒な書類や手続きを毛嫌いするデジタルネイティブ世代」が今後の消費を担うのが確実である以上、その変化を資産運用の「中身」にもいち早く活かさない手はない。
  • 少なくとも一般的なインデックス投資と組み合わせて今後保有すべきは、国や地域の分散を図る投資ではなく、そうしたイノベーション関連銘柄への投資である。

イメージ図にするとこんな感じでしょうか。

ARK:イノベーションがつくる市場の規模から現在の企業とその株価を見る。伝統的手法:主に今期の業績と株価のギャップを見る。

何だか格好いいことばかりですが、彼らの考えが「正解」かどうかはまだわかりません。実際、2020年の急上昇の反動とはいえ、彼らが選ぶ「ARK銘柄」は株式市場からこっぴどく売られているのが現状です。それでも彼らに一切のブレはなく、注目する銘柄が安い株価で買えるのは好機とばかり、淡々と運用をしています。

いずれにしても、彼らの銘柄選定における時間軸が長い分だけ、投資家にも「覚悟すべき長期の時間軸」が求められる「ARK関連ファンド」。一般的な株式インデックス投資の上乗せファンドとして検討すべきかどうかは、それぞれのイノベーションテーマのコンセプトに共感できるかどうかに、かかっています。

楽天証券が取り扱う「ARK関連ファンド」

グローバル・フィンテック株式ファンド

日興アセットのパートナー:米ARK(アーク)とのコラボファンド

ARKは広範な指数をまったく気にしない「破壊的イノベーション」に特化した運用会社。短期投資家が変動を大きくする銘柄が多いため、基準価額の変動も大きい傾向があるが、長期視野の投資家からの根強い人気と期待を集め続けるファンドのひとつ(2016年12月設定)。 *ARKからの助言をもとに、日興アセットマネジメントアメリカズ・インクが運用を行ないます。

世界的な消費の中心がミレニアルズやZ世代になる今後、すべての経済活動の根幹であるお金のデジタル化はまさにメガトレンド。単なるキャッシュレス決済に留まらず、ブロックチェーンの可能性にもいち早く着目するなど、ARKの「フィンテック」の定義は広く柔軟、かつ広大。

デジタル・トランスフォーメーション株式ファンド

日興アセットのパートナー:米ARK(アーク)とのコラボファンド

ARKは広範な指数をまったく気にしない「破壊的イノベーション」に特化した運用会社。仕事と生活のデジタルトランスフォーメーション(DX)のメガトレンドをとらえるべく2020年7月に設定された。 *ARKからの助言をもとに、日興アセットマネジメントアメリカズ・インクが運用を行ないます。

新型コロナはキッカケに過ぎない。仕事と生活とエンタメすべてがデジタルによる変革期を迎えており、さらにはメタバースの経済インパクトも期待される。専門リサーチのもと銘柄を厳しく選び、入れ替えるファンドでなければ難しい「デジタル最先端」を追うファンド。

グローバル・スペース株式ファンド(1年決算型)

日興アセットのパートナー:米ARK(アーク)とのコラボファンド

ARKは広範な指数をまったく気にしない「破壊的イノベーション」に特化した運用会社。世界の起業家たちもこぞって注目する小型衛星網など”近い宇宙”は、地上のイノベーションを支える次世代のインフラとして有望な領域。 *ARKからの助言をもとに、日興アセットマネジメントアメリカズ・インクが運用を行ないます。

スペース関連の株式は、フィンテックやDX関連とは短期的な値動きが異なる傾向もあるため、「地上のイノベーション」と「宇宙のイノベーション」を同時に押さえるファンドの分散という考え方も。

情報提供は:日興アセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第368号

加入協会:一般社団法人 投資信託協会、一般社団法人 日本投資顧問業協会

2023年4月作成
2023年8月修正

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