米運用会社ARK Investment management(アーク社)の銘柄選択が活かされた3本(以降「ARK関連ファンド」)について、少し詳しく紹介します。結論からいうと、3本とも2020年に目を見張るような急上昇を見せた後、その反動と米国の大幅な政策金利の上昇などを背景に、21年と22年の2年間にわたって非常に大きな下落に直面しました。
しかし2023年になって以降は一転、7月末までを見る限り、3ファンドは一般的な世界株式インデックス*とは明らかに異なる値動きを見せています。
この動きは、3ファンドが投資するような「イノベーション銘柄」の長期ポテンシャルに、多くの投資家が気付いていることの現れかもしれません。しかし2020年の「スピードオーバー」とその反動の2年間を振り返るとやはり、これから投資するにあたっても今後の大きな変動は覚悟しなければなりません。
それでも、10年・20年の時間軸のもとで大きな成長を期待したい人やお金なら、一度は調べてみる価値のあるファンドといえます。世界株式のインデックスファンドなどを中心に「トッピング」として活用するなど、資産形成の全体像の中で検討してみたいものです。
ARKは「破壊的イノベーション」に特化した2014年創業の米国の運用会社。日興アセットは米国でもまだ無名の2017年に提携関係を結び、日本向けにこの3本を含む数本のファンドを組成してきました。
S&P500や全世界株式インデックスなどの上位企業には基本的には目もくれず、世の中で起こりつつある様々なイノベーションをリードする企業を探し出し、多くの人が真の価値に気付く前に投資することだけに専念する極めてユニークな、特色のはっきりした運用会社です。
今ではすっかり金融界の有名人となった創業者のキャシー・ウッドですが、彼女の考えや言っていることは2020年にファンドが急上昇する前も、大きく下落してしまった今も変わっていません。その一貫した信念とは――;
イメージ図にするとこんな感じでしょうか。
何だか格好いいことばかりですが、彼らの考えが「正解」かどうかはまだわかりません。実際、2020年の急上昇の反動とはいえ、彼らが選ぶ「ARK銘柄」は株式市場からこっぴどく売られているのが現状です。それでも彼らに一切のブレはなく、注目する銘柄が安い株価で買えるのは好機とばかり、淡々と運用をしています。
いずれにしても、彼らの銘柄選定における時間軸が長い分だけ、投資家にも「覚悟すべき長期の時間軸」が求められる「ARK関連ファンド」。一般的な株式インデックス投資の上乗せファンドとして検討すべきかどうかは、それぞれのイノベーションテーマのコンセプトに共感できるかどうかに、かかっています。
日興アセットのパートナー:米ARK(アーク)とのコラボファンド*。
ARKは広範な指数をまったく気にしない「破壊的イノベーション」に特化した運用会社。短期投資家が変動を大きくする銘柄が多いため、基準価額の変動も大きい傾向があるが、長期視野の投資家からの根強い人気と期待を集め続けるファンドのひとつ(2016年12月設定)。 *ARKからの助言をもとに、日興アセットマネジメントアメリカズ・インクが運用を行ないます。
世界的な消費の中心がミレニアルズやZ世代になる今後、
日興アセットのパートナー:米ARK(アーク)とのコラボファンド*。
ARKは広範な指数をまったく気にしない「破壊的イノベーション」に特化した運用会社。仕事と生活のデジタルトランスフォーメーション(DX)のメガトレンドをとらえるべく2020年7月に設定された。 *ARKからの助言をもとに、日興アセットマネジメントアメリカズ・インクが運用を行ないます。
新型コロナはキッカケに過ぎない。仕事と生活とエンタメすべてがデジタルによる変革期を迎えており、さらにはメタバースの経済インパクトも期待される。専門リサーチのもと銘柄を厳しく選び、入れ替えるファンドでなければ難しい「デジタル最先端」を追うファンド。
日興アセットのパートナー:米ARK(アーク)とのコラボファンド*。
ARKは広範な指数をまったく気にしない「破壊的イノベーション」に特化した運用会社。世界の起業家たちもこぞって注目する小型衛星網など”近い宇宙”は、地上のイノベーションを支える次世代のインフラとして有望な領域。 *ARKからの助言をもとに、日興アセットマネジメントアメリカズ・インクが運用を行ないます。
スペース関連の株式は、フィンテックやDX関連とは短期的な値動きが異なる傾向もあるため、「地上のイノベーション」と「宇宙のイノベーション」を同時に押さえるファンドの分散という考え方も。
情報提供は:日興アセットマネジメント株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第368号
加入協会:一般社団法人 投資信託協会、一般社団法人 日本投資顧問業協会
2023年4月作成
2023年8月修正
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