保有している米国株式の株価が期待通りに上がって利益が増えてきていたのに、決算発表後に急落してしまった…こんな経験ありませんか?
決算発表や主要な経済指標の発表で急に株価の方向感が変わることがありますが、どちらに動くかは結果次第のため事前に予測することは難しいです。
中・長期的に株を保有しておきたいけど、上記のような経済イベント等で株価が下落するかもしれないという状況では、信用取引の「売建(うりだて)」を使ってリスクヘッジをして株価の下落に備えることができます!
このページでは、米国株式信用取引の「売建」を使ったリスクヘッジのやり方と注意点をご紹介します!
下落に備えるためのリスクヘッジは、信用取引の「売り」(売建)を活用します。売建は「空売り」とも言われます。
リスクヘッジのやり方は簡単で現物または信用(買建)で保有している銘柄と同銘柄・同株数を「売建」!これだけです!
信用取引「売建」の場合、株価が下落すると「利益」となるため、「買い」で保有していた含み益の減少を売建の利益でまかなうことで株価下落前と同水準の利益を確保することができます。
リスクヘッジの「売建」にも注意すべき点があります。
メリット・デメリットを理解して、有効活用しましょう!
信用取引の「売建」は、株価が上がると損失になってしまいます。
そのため、リスクヘッジ目的で売建をしたけど株価が上昇してしまった場合、「買い」だけで保有していた時よりも合計の利益額が減少してしまいます。
ただし、リスクヘッジの売建をした時までの利益は確保できるので、「負けない」ための戦略として活用できます!
「ある銘柄を買おうと思うけど、不安だから「リスクヘッジ」として一緒に信用「売り」も使って下落に備えよう!そうすれば上がっても下がっても利益が得られる!」
そんなこと考えたことはないですか?
同じ日に同じ株価・数量で「買い」と「売り」の「両建て」をすることは、リスクヘッジではなく、何も投資をしていないことと同じ状況です。むしろ、手数料等が発生するため、マイナスになります。
レンジ相場(株価が一定の範囲の中で上下を何度も繰り返す状態)で「両建て」を活用するベテランの投資家もいますが、売り時、買い時の判断が難しい取引です。「両建ての両損」という相場格言があるように「買い」「売り」両方で損失となる可能性もあります。
初めに紹介したリスクヘッジのやり方も同じ「両建て」ですが、違う点は、それまで投資をしてきた結果、含み益がある状況で(決算発表等に備えて)一時的な価格変動リスクを回避するために「両建て」をしているところです。
「両建て」の特性を理解してリスクヘッジに活用しましょう!
米国株式信用取引で売建をしたまま(売建玉を保有したまま)配当の権利落ち日をまたいだ場合、「配当金相当額」を支払わなければなりません。
そのため、「両建て」していると受け取る配当金と支払う配当金相当額が相殺されてしまうため、実質配当金を受け取れない状況となるため注意が必要です。
配当を受け取りたい場合は、配当の権利落ち日の前営業日(米国市場取引日)までに「売建玉」を返済しておきましょう。
配当金の権利落ち日など情報は以下のページで確認できます。また、「銘柄情報通知メール」サービスに登録していると、配当金の情報が発表されたらメールでも通知されます。
米国株式信用取引で売建ができる銘柄は、証券会社が株券を調達できた銘柄・株数に限定されます。また、株券の調達状況は毎日異なります。
リスクヘッジに売建を活用する場合は、事前にウェブサイトでチェックしましょう!
「信用新規」の注文入力画面で、「売買」の項目で「売建」を選択すると売建注文ができます。
それ以外の項目(「数量」「価格」「執行条件」「口座区分」)の入力は、現物取引や信用取引「買建」と同じなので簡単です!
米国株式信用取引をはじめるには、外国株式信用取引口座の開設が必要となります。
信用取引口座(国内株)が未開設のお客様は、国内株・外国株信用取引口座の同時申込となります。
以下のボタンから信用取引口座の申込を行ってください。信用取引口座開設には口座開設基準がございます。必ずご確認ください。
ご注意
米国株式信用取引の概要や取引方法、信用取引をする上でのテクニックなどが書かれた入門ガイドです。
【本書のポイント】
外国株式のリスクと費用について