(2) RSI
RSIは米国のチャート研究家W・ワイルダーによって考案されたモメンタム系オシレーター指数です。株価相対力指数とも呼ばれ、同一商品のデータの比較をおこない、価格の相対的な強さを推し量る指標です。縦軸に百分率(%)を取り、その水準によって買われすぎ、売られすぎを判断します。
RSIチャートの見方
- 150%を中心にして上下に警戒区域を設け、70%(80%でも可)以上を買われすぎ、30%(20%でも可)以下を売られすぎと判断します。
- 2上昇相場で、価格が新高値をつけているにもかかわらず、RSIがその動きに追従せず、しかも直近のRSIのボトムを割り込んで下降し始めた場合は、買われすぎと判断します。
- 3下降相場で、価格が新安値をつけているにもかかわらず、RSIがその動きに追従せず、しかも直近のRSIのトップを超えて上昇し始めた場合は、売られすぎと判断する。
計算式
RSI=直近N日間の上げ幅合計の絶対値/(直近N日間の上げ幅合計の絶対値+下げ幅合計の絶対値)×100
RSIの算出方法(5日の場合)
①まず、一定期間について株価が「上昇した日」と「下落した日」とに分けます。
日 | 株価 | 前日比 | 上昇or下落 |
---|---|---|---|
6月4日 | 500円 | +6円 | 上昇 |
6月5日 | 510円 | +10円 | 上昇 |
6月6日 | 506円 | -4円 | 下落 |
6月7日 | 499円 | -7円 | 下落 |
6月8日 | 496円 | -3円 | 下落 |
②上昇した日の「上げ幅合計の絶対値」と下落した日の「下げ幅合計の絶対値」を出します。
※前日終値と同値だった場合はカウントしない。
<上図の場合>
上げ幅合計の絶対値:6円+10円=16円
下げ幅合計の絶対値:4円+7円+3円=14円
③「上げ幅合計の絶対値」を「上げ幅合計の絶対値+下げ幅合計の絶対値」で割って100を掛け、%で表します。
16円
5日RSI=×100=53.3%
16円+14円
マーケットスピードにおけるRSI
上記がRSIについての基本的な考え方なのですが、その計算式の違いにより2種類の「RSI」が実際のテクニカル指標として使われています。そこで、マーケットスピードでは次のように2種類の「RSI」を「RSI1」と「RSI2」とに区別して表示できるようにしました。
「RSI1」は、当日を含まない過去N日間の平均値上り率と平均値下り率を求め、最後に当日の値上り・値下りを加味した平均値をもとに数値が算出されます。
「RSI2」は、当日を含む過去N日間の終値の前日比から値上り分と値下り分の合計を求め、日数で割った数値から算出されます。
※Nは定数で、14日とするケースが多いですが、マーケットスピードでは9日としています。