(22) フィボナッチ(フィボナッチリトレースメント)
13世紀頃のイタリアの数学者フィボナッチが、ひまわりの種の並び方、カタツムリの殻の渦の広がり方など、多くの自然界の成長パターンが1:1.618の比率で構成されることを発見しました。 先の動きが読めない相場も自然界の一部と捉え、解析したのがはじまりです。 正式名称は「フィボナッチリトレースメント」ですが、「フィボナッチ」と略される場合が多いです。
フィボナッチの見方
フィボナッチでは、相場の戻りの値を見る際に使われる場合が多くあります。
例えば、114円506銭付近(1)から87円099銭付近(2)まで下落したとします。
この27.407円幅を100%としたときに、上昇する場合の目処や節目としてフィボナッチで解析することができます。
計算方法は、28円を100%とすると、そのうち38.2%戻ったところ(10.469円)、50.0%戻ったところ(13.70円)、61.8%戻ったところ(16.93円)が節目とみられます。
つまり38.2%であれば97円568銭前後、50.0%であれば100円802銭となります。
フィボナッチ数列
フィボナチ数列とは「1番目の数と2番目の数を足すと3番目の数になる。2番目の数と3番目の数を足すと4番目の数になる・・」・という繰り返しでできている数列をフィボナッチ数列といいます。0からはじめると、次のような数列になります。
0 1 1 2 3 5 8 13 21 34 55 89 ・・・・ (1)
このまま続けると絶対数値は大きくなりますが、隣り合う数の比は黄金比とよばれるものに近づいていきます。
フィボナッチは1:1.618の比率に基づいた61.8%、38.2%を節目とする考え方です。
61.8%は隣り合う比率(1.618)の逆数、38.2%は1つおきの比率(1.618の二乗)の逆数を表します。また、61.8%+38.2%=100%という関係も成り立っています。