(9) 株価移動平均乖離線
1. 株価移動平均
ある期間の平均株価を移動させていくことによって、株価の方向や転換点を見つけようとするチャート分析方法です。
移動平均線と株価の関係は一般的に次のようにいわれています。
買いのシグナル
- a移動平均線が長期下落ないし横ばいののち、上昇に転じた場合。
- b上昇中の移動平均線を株価が下回っても、移動平均線の上昇基調に変化がないと思われる場合。
- c株価が足踏みののち、上昇中の移動平均線と、クロスしないで再謄し始めた場合。
- d移動平均線が下降中でも、株価が異常にかけ離れて下落した場合。
売りのシグナル
- a移動平均線が長期上昇ののち、横ばいかあるいは下落に転じた場合。
- b下落中の移動平均線を株価が上回っても、移動平均線の下落基調に変化がないと思われる場合。
- c株価がもち合いののち、下降中の移動平均線と、クロスしないで再反落した場合。
- d移動平均線が上昇中でも、株価が異常にかけ離れて上昇した場合。
ゴールデン・クロスとデッド・クロス
短期線と長期線の二本の動きを組み合わせて株価の転換点を判断する分析方法です。
- a短期線が長期線を下から上に突き抜けることをゴールデン・クロスといい、一般的には買いシグナルと判断します。
- b短期線が長期線を上から下に突き抜けることをデッド・クロスといい、一般的には売りシグナルと判断します。
2. 株価移動平均乖離線
株価が移動平均値と、どれだけ乖離しているかをグラフ化した指標です。 株価が移動平均線から大きく離れると、そのあと株価は再び移動平均線に接近する動きをとることから、株価が移動平均線と、どれだけ離れているかを見て、株価を予想する分析方法です。
計算式
株価移動平均乖離率チャートの見方
- a一般に、移動平均線の見方と同様です。
- b移動平均線が下降中で価格も下落している場合、価格が平均線から大きく下に乖離した場合は短期的な上昇の可能性あります。
- c乖離率が上方、下方に極端に拡大した場合は強気、もしくは弱気一色の相場展開となっていることが多く、過去データを鑑み、逆張りを敢行するシグナルと考えられます。